出口の見えない不況が世界中を襲いかかる中、人生に希望を見出さない人たちが増えています。
世界保健機関(WHO)によると世界でうつ病に苦しむ人が2015年に推計3億2200万人と発表しました。
うつ病は、中低所得者や発展途上国では主要な病気のひとつになっています。
毎年100万人近くの自殺者のうち、うつ病患者の占める割合は半数を超えるとみられているため、うつ病が自殺の主要因になっていると世界保健機関(WHO)は分析しています。
また、世界保健機関(WHO)は、うつ病が2020年までに世界で2番目に多い病気になると予測しています。
この世界中が苦しんでいるうつ病を予防し、治すために何をしなければいけないか見ていきましょう。
Contents
日本のうつ病人口
厚生労働省の平成26年の調査によると、うつ病で医療機関を受診している患者数が1996年には43万3千人だったのが、2014年では116万6千人を超えました。
しかし、うつ病患者の4人に1人しか、医師の受診をうけていないため、潜在患者数は2倍、3倍いると予測されます。
年代別に見ると40代がトップです。(全体の19,6%を占める)
住宅ローンや教育費などの支払いに頭を抱える、働き盛りの年代に襲いかかる最も厄介な疾患です。
15人に1人が生涯に1度はうつ病にかかる可能性があることからけっして他人事ではありません。
それではうつ病がどのような原因でなるのかを見てみましょう。
うつ病の原因
一般的な原因として言われているのが、真面目で責任感が強い方はストレスをため込んでしまうことが原因とされています。
しかし、原因は数多く存在します。
・食物アレルギー
・栄養不足
・神経伝達物質の不足
・重金属汚染
・日光浴(ビタミンD)不足
・アルコール
・慢性疲労
・環境の変化
・人間関係
うつ病の症状
うつ病はどの年代も発症してしまう可能性が高いです。
就職、転職、退職、結婚、離婚、葬式、家庭内、職場トラブルなど人生の節目で発症するケースも多いです。
それでは、うつ病になるとどのような症状がでるか、見ていきましょう。
・悲しい
・不安
・無力感
・絶望感
・疲労
・睡眠障害
・食欲の変化
・体重の変化
・頭痛
・体の痛み
・肩こり
・興味がなくなる
・死、自殺について考える
・自殺を試みる
うつ病が増加している本当の原因
うつ病の治療としてあげられるのが、休養、薬物療法、精神療法(カウンセリング)の3つが基本と言われています。
日本の社会では、会社を休むためには病院に行きそれなりの理由がないと休ませてくれません。
そうなると必然的に治療法が薬物療法になっていきます。
薬物療法として、代表的なSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)を服用していきます。
1999年のうつ病患者が44万1千人でした。それが2002年には71万1千人と激増しました。
この背景には、新規抗うつ薬「SSRI」の登場があります。
年間販売高が170億円台だった抗うつ薬市場は、1999年には220億円、2002年に520億円2005年には790億円と急拡大し抗うつ市場を席巻していきました。
その売上と比例してうつ病も急速に広がっていったのです。
1990年代後半から、製薬会社と行政が手を組み、啓蒙活動が大きく展開されました。
「うつ病はこころの風邪。早く薬をのんで休養をとりましょう」や「お父さん、眠れてる?」などの呼びかけで精神科への扉をノックするきっかけを作りました。
テレビCMや新聞、雑誌、インターネットを通して、抗うつ薬のキャンペーンが行われていたのです。
画像参照:週刊現代
SSRIの副作用は吐き気、めまい、不眠、体重増加、頭痛、下痢などが挙げられます。
しかし、最大の副作用がうつ病なのです。
このSSRIは欧米では、自殺を誘発する危険性が広く認められているため、激しい論争になっています。
バンゴー大学のデイビッドヒーリー教授は、患者が薬をやめようとしている期間が最も危険だと言います。
それは、自殺してしまう可能性や、殺人などの恐ろしいことをする可能性があるからです。
ニューヨーク州スケネクタディのSUNY Upstate Medical大学のチームの研究によるとSSRIが「高齢患者の睡眠障害や認知症の早期進行の可能性がある」ことが分かりました。
JAMA Psychiatryに掲載された他の研究では、妊娠中にSSRIを2回以上服用している女性は、言語障害を発症する子供を出産する可能性が高いことが示されています。
これだけ多くの議論や研究が行われているのにも関わらず、日本ではその危険性については、一般的に知られていません。
うつ病を薬で対処するのではなく副作用のない食べ物で改善できたら素晴らしいですよね。
それではうつ病を改善させる食品を見ていきましょう。
うつ病を改善させる11の方法と食べ物、飲み物
①葉酸の多い野菜や果物
葉酸は脳の代謝を促進します。葉酸が不足しているとうつ病を引き起こす可能性があるという研究結果があります。
また、うつ病はストレスが原因でもあるので抗酸化食品を多く摂る必要があります。
【葉酸が多く含まれている野菜】
・ほうれんそう
・枝豆
・アスパラガス
・ブロッコリー
・ビーツ
・アボガド
・モロヘイヤ
【葉酸が多く含まれている果物】
・いちご
・キウイ
・みかん
・バナナ
・ライチ
【抗酸化作用のある果物】
・ブルーベリー
・クランベリー
・ゴジベリー
②魚油
魚を多く消費している地域では、うつ病が少ないという統計があります。
魚油に含まれているオメガ3脂肪酸は、脳の神経伝達物質の機能にとって重要です。
ヨーロッパのJournal of Neuroscienceに掲載された研究では、魚油はうつ病や不安に関連するラットの行動を変化させる可能性があると言います。
【オメガ3脂肪酸が多く含まれている食品】
・サバ
・サケ
・クルミ
・亜麻仁
・卵黄
・納豆
・アボガド
③発酵食品を食べる
発酵食品は腸内フローラのバランスを改善するプロバイオティクスが含まれています。
セロトニンの95%が腸で作られているという研究報告もあります。
そして腸は「第二の脳」と言われています。発酵食品を摂ることで、認知機能が改善されうつ症状が軽減されます。
おススメは、酵素とビタミンBが含まれるコンブチャです。その他には味噌汁、ヨーグルト、納豆を食べてください。
④緑茶
昔、緑茶は抗うつ剤として利用されていました。 最近の研究では、緑茶に含まれるポリフェノールがドーパミンレベルを上昇させて気分を高めてくれることが判明しました。
⑤ダークチョコレート
ダークチョコレートにはカカオが含まれているため、ドーパミンやセロトニンを増加させ、うつ病に良い影響を与えます。
ダークチョコレートを毎日40グラム食べれば、抗うつ効果が得られます。
⑥ビタミンB群
ビタミンBは神経伝達物質の機能に関係しています。ビタミンB12と葉酸がうつ症状を抑えることが研究によって示されています。
⑦ビタミンD
脳は必須機能のビタミンに大いに依存しています。ビタミンDが不足すると脳機能に悪い可能性があります。
ビタミンD欠乏は記憶喪失、混乱、うつ病につながります。ビタミンDは、抗うつ薬としてうつ病の管理として役立ちます。
⑧精製された砂糖、炭水化物を控える
市販されているポテトチップスのようなお菓子は、セロトニンに影響を与えるためうつ病が悪化します。
また、テキサス州にあるベイラー医科大学で行われた調査では、砂糖の消費とうつ病が関係していました。
またこれらの食事は、炎症や酸化を促進しますので脳にとってよくありません。
⑨運動をする
運動はセロトニンを高めるのに有効であることが知られています。 さらに、定期的な運動は脳内のトリプトファンを高め、セロトニンの増加につながります。
最近の調査によると、毎日7分のエクササイズが幸せにすることができ、うつ病を克服することができます。
Shawn Achorの本「The Happiness Advantage」で引用された研究で述べたように、3グループの患者がうつ病を運動で治療しました。
その後、6ヶ月後にグループに対して再発率をみました。 投薬だけを受けた人のうち、38%がうつ病になっていました。
投薬と運動のグループはわずかに改善し、再発率は31%でした。 しかし、運動のみのグループの再発率はわずか9%でした。
⑩太極拳をする
Journal of Clinical Psychiatryに掲載されたこの研究は、ボストンの中国系アメリカ人コミュニティの成人を対象にしました。
対象者は北京語または広東語に流暢で、軽度から中等度までのうつ病と診断された参加者50名に限定しました。
研究の結果は、太極拳を行った参加者は、太極拳を行わなかったグループに比べ、うつ病の症状が大きく改善したことを
明らかにしました。
⑪日光浴をする
ビタミンDは、うつ病の軽減に役立ちます。日光浴をすることで、ビタミンDがつくられます。
またビタミンDは、多くの病気のリスクを軽減することが判明しています。
毎日10分から20分、日光浴をしましょう。
その他にも、アロマオイル(精油)やハーブを使った改善方法も記事にしていますので合わせてお読みください。
最後に
うつ病は薬で治すのではなく、できるだけ生活習慣で改善させることが大切です。
精神科に行けば、治ると思っているかもしれませんが、逆に症状が悪化したり、誤診されたり適切な診断をできる医師は多くありません。
何十種類もの薬を出され、効かなければまた薬を出されます。薬漬けのスパイラルから抜け出せず、あなたの精神も徐々に壊れていきます。最悪、自ら命を絶ってしまうこともあります。
まずはできることから始めてください。
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