爽やかな香りが特徴のペパーミントオイルは、一般的に食品や飲料の香料として添加され、せっけんや化粧品の香料としても使用されます。
ペパーミントオイルの利用は紀元前1000年頃から記録が残っており、エジプトのピラミッドで見つかっています。
ミントはギリシャ神話に登場する妖精メンタが由来とされています。
レストランのレジ横で、ミント味のガムやキャンディが置いているのは、息を爽やかにするだけではなく、同時に消化促進のためでもあります。
実際に、古代ローマやエジプトでは消化の薬として使用されてきた長い歴史があります。
ペパーミントオイルは、多くの健康問題を解決する万能な精油のひとつです。
それではペパーミントオイルについて見ていきましょう。
ペパーミントオイルの作用
・抗菌作用
・抗感染作用
・殺菌作用
・消化促進作用
・循環促進作用
・鎮痛作用
・冷却作用
・虫除け作用
ペパーミントオイルの効果効能17選と使い方
①筋肉痛や関節の痛みを和らげる
ペパーミントオイルは、筋肉や関節の痛みを和らげる天然の鎮痛剤として作用します。
ペパーミントは、爽快感、冷却作用、鎮痙作用もあります。
1日3回ペパーミントオイル2~3滴を痛みのある部位にぬって下さい。
ペパーミントオイルとラベンダーオイルの組み合わせは、リラックスと筋肉痛の軽減に役立ちます。
またお風呂の中にエプソムソルトを入れ、ペパーミントオイルを5適加えることも効果的です。
②呼吸器系の問題
ペパーミントオイルは、気管や気管支にたまった痰を除去することができるため、風邪、インフルエンザ、咳、喉の痛み、副鼻腔炎、喘息、気管支炎などの呼吸器系の問題解決に役立ちます。
ディフューザーで部屋に拡散させるか、2~3滴をこめかみ、胸部、首の後ろにぬることもできます。
③花粉症を緩和
ペパーミントオイルは、去痰作用、抗炎症作用を有しているため、花粉症に対して最適な精油であることが考えられています。
European Journal of Medical Researchに掲載された研究では、ペパーミントの成分であるメントールがアレルギー性鼻炎や気管支喘息などの治療に有効であることが判明しました。
花粉症の季節にペパーミントオイルとユーカリオイルをディフューザーで部屋に拡散させるか、こめかみ、胸部、首の後ろに2~3滴のペパーミントオイルをぬってください。
④記憶の改善と運動能力の向上
ペパーミントオイルは、記憶の改善や運動のパフォーマンスが上がることが知られてます。
Avicenna Journal of Phytomedicineに掲載された研究では、ペパーミントの摂取と運動能力の影響について調べたところ、握力の数値、垂直飛びのジャンプ力が改善されたことがわかりました。
コップ一杯の水にペパーミントオイルを1~2滴入れ飲むか、こめかみや首の後ろに2~3滴ぬってください。
⑤頭痛を和らげる
ペパーミントオイルは循環を改善させ、緊張した筋肉を緩和することができるため、頭痛や片頭痛を和らげる最適な精油です。
ドイツのキール大学の研究者は、ペパーミントオイル、ユーカリオイル、エタノールの組み合わせが頭痛に対して鎮痛効果を有することを発見しました。
頭痛の緩和としたペパーミントオイルを、胸、首の後ろ、額に2~3滴ぬります。
⑥過敏性腸症候群(IBS)の改善
カプセルに包まれたペパーミントオイルは、過敏性腸症候群(IBS)の改善に役立ちます。
ペパーミントオイルは大腸の痙攣を軽減し、リラックスさせガスが溜まるのを抑えることができます。
過敏性腸症候群(IBS)を緩和させるために、コップ一杯にペパーミントオイル1~2滴入れ飲むか、食前にサプリメントを飲んでください。また、腹部に2~3適ぬることもできます。
⑦消化不良を助ける
ペパーミントオイルは、消化を手助けすることができます。
消化不良を軽減するために、ハーブティーにペパーミントオイルを入れたり、ペパーミントティーを飲んでください。
またペパーミントオイルは、満腹感が得られやすく、自然に食欲を抑制することが知られています。
⑧息を爽やかにする
ペパーミントは息を爽やかにすることで知られているため、テレビCMでも盛んに関連商品のプロモ―ションが行われています。
実際にペパーミントオイルは抗細菌作用、抗真菌作用があるため、虫歯や感染症を予防します。
European Journal of Dentistryに掲載された研究では、ペパーミントオイル( ティーツリーオイルとタイムエッセンシャルオイルを含む)が黄色ブドウ球菌、フェカーリス菌、 大腸菌、カンジダなどの口腔病原菌に対して抗菌作用を示しました。
あなたの使用している歯磨き粉にペパーミントオイルを1適入れるか、手作りで歯磨き粉を作ってください。
歯磨き粉の作り方は下記を参考にしてください。
⑨髪の成長とフケの軽減
ペパーミントオイルはふけを予防し、毛の成長を促進する効果があります。
実際にペパーミントオイルに含まれるメントールは、消毒効果があるため、ふけ防止のシャンプーに使用されます。
髪の成長を促進させるために、シャンプーやリンスに2~3適ペパーミントオイルを加えて下さい。
⑩かゆみを和らげる
ペパーミントオイルに含まれるメントールはかゆみの軽減に役立ちます。
⑪虫除け
蚊、アリ、クモ、ゴキブリなどの虫はペパーミントオイルのニオイを嫌います。
ペパーミントオイル2適を腕にぬることで、虫刺されを予防できます。
⑫吐き気の軽減
手術後に吐き気を感じた患者が、ペパーミントオイルを吸入すると吐き気の具合が、吸入前と違うことが判明しました。
吐き気を軽減するために、ペパーミントオイルを吸入してください。
⑬肌の状態を良くする
ペパーミントオイルはニキビ、皮膚炎、かゆみ、脂性肌を和らげ肌の状態を健康に戻します。
ニキビの治療として使用する場合は、ペパーミントオイルとラベンダーオイルを2~3適ずつ混ぜ、患部にぬります。
⑭癌を防ぐかもしれない
いくつかの研究ではペパーミントオイルが抗がん剤として有用であるかもしれないことが示されています。
ペパーミントオイルに含まれるメントールが前立腺癌の増殖を抑えることを見出しています。
しかし、ペパーミントオイルが抗がん剤として有用であるかどうかは、まだまだ多くの研究が必要です。
⑮日焼け止めとケア
ペパーミントオイルは日焼けを防ぐことができ、また日焼けによる痛みを和らげることができます。
ペパーミントオイルはラベンダー、ユーカリ、ティーツリーよりも高いSPF値を持っていることがわかりました。
日焼け止めと日焼けのケアのために、ペパーミントオイル2~3適と小さじの半分のココナッツオイルを混ぜ、肌にぬってください。
⑯食品の香りづけとして
食品グレードのペパーミントオイルは、香りづけのために食品に添加することができます。
コーヒー、紅茶、チョコレート、デザート、焼き菓子などの香りづけに役立ちます。
⑰脱臭効果
ディフューザーなどで部屋にペパーミントオイルを拡散することで、部屋の不快なニオイを除去します。
またキッチンの排水溝、生ゴミ、浴室の排水溝などにペパーミントオイルを垂らすことでニオイを抑えることができます。
ペパーミントオイルの副作用と注意点
・食品中やパーソナルケア商品などに含まれる一般的な量のペパーミントオイルは安全です。
・敏感肌の場合は、皮膚に刺激がおこる場合があります。
・顔などの敏感な部位については、キャリアオイルで希釈して使用することが望ましいです。
・妊娠中、授乳中、小児は使用を避けて下さい。
・副作用としては、胸やけ、頭痛、口内炎、アレルギー反応、下痢などがあります。
・子供やペットの手の届かないところに保管してください。
・直射日光を避け冷暗所で密閉し保管してください。
・特定の薬やサプリメントと相互作用する可能性がありますので、医師に相談してから使用してください。
・例えば、ペパーミントオイルのカプセルは、胸やけを軽減することができますが、胃酸を抑える薬と一緒に服用すると胸やけのリスクを高めてしまいます。
最後に
ペパーミントオイルはヨーロッパでは薬用のために使用される最も古いハーブとして知られています。
ペパーミントオイルの有効成分でもあるメントールは、多くの健康問題を解決してくれます。
スーッとした爽やかな香りやヒヤっとした感じは、メントールが含まれているからです。
ペパーミントは、ガムなどの成分に含まれているので、知っている方は多いと思いますが、本当の効果効能を知っている方は少数だと思います。
数千年前から古代の人々が利用してきたペパーミントオイルを、あなたの問題解決のために使用してみてはどうですか?
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