糖質制限(ロカボ)ダイエットがメディアなどで度々取り上げられます。
糖質制限ダイエットとは、炭水化物の摂取量を制限し、肥満や糖尿病などを改善させる食事療法のことを指します。
呼び名もいろいろあり、糖質制限ダイエット、低糖質ダイエット、ローカーボ・ダイエット、低炭水化物ダイエットと呼ばれています。
ロカボという言葉をよく耳にするようになったと思います。ロカボはローカーボ・ダイエットの略です。
この記事では、糖質制限(ロカボ)ダイエットの効果的な方法と食材と危険性を取り上げていきます。
Contents
糖質制限ダイエットのブームと市場
この糖質制限ダイエットのムーブメントのきっかけは、アトキンスダイエットで知られているアメリカ人医師のロバート・アトキンス氏です。
そして、アトキンスダイエットは1970年代と2000年初めに低炭水化物ブームが到来し流行になりました。
一方日本は遅れること、2005年頃から関心を集めるようになりました。
日本の糖質制限食の第一人者は医師である江部康二氏です。
この10年あまりで、ブームは衰えるどころか市場を席巻していきました。その勢いから、ひとつ巨大な糖質制限市場をつくりました。
2016年の市場規模は3000億円を超えており、2017年には4000億円に迫る数字です。
これだけの市場規模を持つ糖質制限ダイエットとは何なのかを詳しくみていきましょう。
糖質制限ダイエットとは
文字通り、糖質を摂取量を制限するダイエット法のことです。
炭水化物が含まれる、米、パン、麺、ジャガイモ、パスタ、フルーツ、特定の野菜などを摂らないようにします。
具体的には、1日の糖質量が130g以下の食事を糖質制限食と呼びます。
糖質制限食は1日に130g以下なので、これを3食で割ると1食当たり43gを上回らなければ大丈夫ということになります。
糖質制限ダイエットの4つのメリット
糖質を制限するので、体重が落ちやすくなります。挑戦したら目に見える結果がでると思います。
それと連動して、コレステロール、血糖値、血圧などの数値が下がります。
好きなだけ食べれる。
炭水化物を取らないので、満足いくまで食べることができます、きつい減量を我慢しなくてよいです。
油を使用したものが食べれる
肉や魚はもちろん揚げ物なども食べることができます。
お酒が飲める
飲みすぎは注意しなければいけませんが、糖質の少ないお酒は大丈夫です。
食後に眠くならない
糖質を制限するので血糖値が急上昇しなくなるので、食後の眠気を抑えられます。
食べるべき7つの低脂肪食品
①肉類
牛肉、豚肉、鶏肉、ラム肉
②魚
サーモン、マス、さば、さんま
③野菜
ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、アボガド、ニンジンなど
④果物
リンゴ、オレンジ、梨、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴなど
⑤ナッツ
アーモンド、クルミ、ヒマワリの種など
⑥乳製品
チーズ、バター、ヨーグルト
⑦油
オリーブオイル、ココナッツ油 、バター、ラード
食べてはいけない7つの食品
①砂糖
ソフトドリンク、フルーツジュース、お菓子、キャンディー、アイスクリーム
②人工甘味料
アスパルテーム、サッカリン、スクラロース、アセスルファムカリウム。
③パン、パスタ
小麦、大麦、ライ麦。
④トランス脂肪酸
マーガンリンや植物油を使用した食品。
⑤油
大豆油、ヒマワリ油 、トウモロコシ油、ベニバナ油、キャノーラ油。
⑥ダイエット食品やカロリーゼロ食品
多くの乳製品、シリアル、カロリーゼロと表記されている食品
⑦加工食品
缶詰、レトルト食品、カップラーメンなど
糖質制限ダイエットのメリットを見てきました。ハードルが低いうえに、ストレスなく満足に食べれることが最大のメリットです。
そして何よりも結果がすぐに見えることです。
ブームは衰えるどころかどんどん過熱している理由がここにあるのかもしれません。
しかし、これだけ過熱している糖質制限ダイエットには、デメリットや危険性と隣り合わせにあることも頭に入れて実践していかないといけません。
事実、危険性を訴えている専門家は多くいます。
それでは、どのようなデメリットや危険性があるのか見ていきましょう。
糖質制限ダイエットの7つの危険性
糖質制限ダイエットの第一人者として知られていた桐山秀樹氏が心不全のためこの世を去りました。
糖質制限ダイエットが直接的な因果がどうか不明ですが、これがきっかけとなり糖質制限ダイエットへのリスクの声があがるようになりました。
糖質は体や脳の主要なエネルギー源です。この重要な糖質を摂らないということは、リスクを抱え込んでいることになります。
実際に炭水化物を制限すると、ビタミンとミネラルの欠乏する可能性があります。
全粒粉、果物、野菜など炭水化物が豊富な食品は、栄養素や繊維が多く含まれているため病気を予防し健康を促進します。
便秘
肉、魚、卵、脂肪などの食事を続けていると繊維が不足していきます。
繊維不足により、便秘になる可能性があります。
イライラしやすくなる
集中力低下や、睡眠不足によりイライラしやすくなる可能性もあります。
ミネラルが失われる
糖質制限ダイエットをすると通常よりも排尿することが多くなります。体内にあるナトリウムやマグネシウムのような貴重なミネラルが排出する可能性があります。
その結果、筋肉の痙攣や心拍数の上昇に関係してきます。
脚のけいれん
体内のミネラルが排出されてしまうため、軽度の脚のけいれんが起こることもあります。
心臓病
肉類や高脂肪な食品を長期的に食べているとコレステロール値が上昇し、心臓病の可能性を高めます。
腎臓の問題
もし腎臓に問題がある場合は、多くのたんぱく質を摂ることにより腎臓に負担がかかります。
骨粗鬆症や腎臓結石
多くのたんぱく質を摂ると、通常より多くのカルシウムを摂ることもあります。
専門家によって意見が分かれる問題ですが、骨粗鬆症や腎臓結石につながると指摘する専門家もいます。
「日本の糖尿病学会では、糖尿病患者以外の健康な人が糖質制限を行なうと、かなりリスクがあると発表していますし、アメリカ国立衛生研究所(NIH)では、低炭水化物食は、死亡率を1.12倍高めるという発表がされています。
また、英国の医学雑誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』でも、4万3396人の女性の食生活を対象とした16年間の追跡調査の結果、炭水化物を制限する食事を長期間続けると心筋梗塞や脳卒中になる危険性が最大1.6倍まで高まる、という発表を2012年にしています」
ちなみに厚生労働省が推奨している、エネルギーを産生する三大栄養素の理想的なバランスを示す「PFC摂取バランスは、炭水化物60%、脂質25%、タンパク質15%だという。
これは昔から日本人の食事の摂り方とされる「一汁三菜(ご飯に汁もの、おかず3種)」に則った数値であり、日本人が世界的に見ても長寿国であるのは、この一汁三菜のおかげとも言われている。
「糖質制限ダイエット」のリスクは本当?専門家が明かす知られざる現実
DIAMONDonlineより引用
最後に
糖質制限ダイエットの情報は、たくさんありすぎるがゆえに玉石混交の状態です。
私の結論としては、このダイエット法は長期間するには向かないと感じています。
1カ月から2カ月くらいの試し体重が落ちてから、炭水化物を徐々に摂っていく方が良いと思います。
何事にもメリット、デメリットは存在します。
加工食品やファーストフードなどの食事を摂っている以上は、どんなにやり方のダイエットをしても健康的ではありません。
まずは、食生活の改善が最重要事項です。昔ながらの和食ほど健康によいものはありません。
ライフスタイルが多様化して、世界中の食品が食べれる時代だからこそ、和食に原点回帰しなければいけませんね。
コメントを残す