イスラム教の預言者モハメッドは、ブラックシードについて「死以外のすべての病気を癒す薬」と語りました。
ブラックシードについては日本ではあまり知られていませんが、多くの専門家は真の万能薬だと主張しています。
数千年に渡り先人たちはブラックシードを病気の改善に利用してきました。
実際に1964年以来、ブラックシードオイルについての効果を示す研究が600以上あります。
この死以外のすべての病気を癒すブラックシードにはどのような効果効能があるのでしょうか。 注目の成分から使い方、飲み方、副作用を見ていきましょう。
Contents
ブラックシードとは
ブラックシードとは、ニゲラ・サティヴァという花が咲く植物の種子のことです。
日本名では匂黒種草(ニオイクロタネソウ)と呼びます。
とてもキレイで美艶な花を咲かせます。
他にも呼び名はたくさんあります。
・ローマンコリアンダー
・ブラッククミン
・ブラックセサミ
・ブラックキャラウェイ
・オニオンシード
主に地中海沿岸部から南西アジアに生息しています。
中東では「祝福の種」として知られています。
このニゲラ・サティヴァの種子から絞ったものがブラックシードオイルになります。
ブラックシードの利点
ブラックシードはエジプトのツタンカーメンの墓から発見されて以来、約3300年間様々な治療に使用されてきました。
古代エジプトの3大美女と言われているネフェルティティ王妃は、ブラックシードオイルを髪や爪のケアに使用していました。
またクレオパトラはブラックシードを美容として使い、「医学の父」として知られているヒポクラテスは、消化器系の問題解決に使用していたことで知られています。
そして、イスラム教の預言者モハメッドは、ブラックシードについて「死以外のすべての病気を癒す薬」と語りました。
上記から見てもわかるようにブラックシードの数多くの健康上のメリットは医学文献で徹底的に確認されています。
実際に1964年以来、ブラックシードオイルについての効果を示す研究が600以上あります。
それではブラックシードがどのような効果効能があるか見てみましょう。
・抗菌作用
・抗炎作用
・抗潰瘍作用
・抗コリン作用
・抗カビ作用
・降圧作用
・抗酸化作用
・抗けいれん作用
・抗ウイルス作用
・気管支拡張作用
・抗糖尿病作用
・肝臓保護
・低血圧
・インスリン感作
・インターフェロン誘起物質
・ロイコトリエン拮抗薬
・腎臓保護作用
・腫瘍壊死因子α阻害薬
ここまでの効果効能を持つブラックシードの栄養価が気になりますよね。
次はブラックシードの栄養価を見ていきましょう。
ブラックシードオイルの栄養価
ブラックシードは100種類以上の化合物が含まれているとされていて下記に挙げる一部の成分は特定されています。
栄養素
・たんばく質
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB3
・カルシウム
・鉄
・銅
・葉酸
・亜鉛
・リン
脂肪酸
・ミリスチン酸
・パルミチン酸
・ステアリン酸
・パルミトレイン酸
・オレイン酸
・アラキドン酸
天然化合物
・チモキノン
・チモヒドロキノン
・チモール
・ベータシトステロール
ブラックシードオイルを支える3つの天然化合物
ブラックシードは1600種類以上の天然化合物が数多くの健康上の利点を支えており、その薬効については数十万の研究があります。
その中でも特に天然化合物であるチモキノン、チモヒドロキノン、チモールの能力が万病に対して効力を発揮していると見られています。
エジプトの分子生物学のジャーナルに掲載された研究では、30種類のヒト病原体に対してチモキノン、チモヒドロキノン、チモールを試験しました。
その結果、各天然化合物はその30種類の病原体について100%阻害しました。
①チモキノン
チモキノンはブラックシードオイルの有効成分です。
チモキノンは1960年代から研究者によって研究されていて、糖尿病、喘息、癌に役立ち、抗酸化、抗炎症作用があることで知られています。
②チモヒドロキノン
チモヒドロキノンは地球上で最も強力な天然のアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤として知られています。
アセチルコリンエステラーゼは神経伝達物質であるため脳内のアセチルコリンの濃度が低い場合はアルツハイマー病、自閉症、緑内障、統合失調症、パーキンソン病などの病気につながる場合があり、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤はこれらの病気の薬としても使用されています。
③チモール
チモールは結核菌や様々なウィルスに対して広く使用されています。また、医療用の消毒剤にも使用されます。
その他には、防腐剤、食品の香料、化粧品、歯磨き粉、軟膏、石鹸にも使用されています。
ブラックシードオイルの12個の効果効能
①抗がん作用
クロアチアの研究者は、チモキノンとチモヒドロキノンがマウスの腫瘍細胞を52%減少させることを発見しました。
また別のマウスを使用した研究では、チモキノンが大腸癌、前立腺癌、すい臓癌、肺癌の抗腫瘍効果が研究されています。
化学療法と併用することでより大きな治療効果が期待され、化学療法の毒性を和らげる可能性もあるとされています。
②肝臓の健康
沈黙の臓器と呼ばれる肝臓の役割は、大きく分けて3つに分類されています。代謝、解毒、胆汁の分泌の3つが主な役割になります。
しかし細かく役割を細分化していくとその数は、なんと500種類を超えます。
ブラックシードオイルは肝臓の機能に有益であり、治癒を早める可能性があることが研究者によって発見されました。
③糖尿病
ブラックシードは1型糖尿病と2型糖尿病の両方に役立つ可能性がある数少ないスーパーフードかもしれません。
1日あたり2gのブラックシードを摂取することで、空腹時における血糖値の低下、インスリン抵抗性の減少、ヘモグロビンの値を低下させる結果がもたされました。
実際にブラックシードは糖尿病治療薬であるメトホルミンと同じくらいの能力があるとされています。
④高血圧
軽い高血圧がある患者にブラックシードオイルを一日二回、200mg、二ヶ月投与したところ血圧が下げる効果がありました。
⑤心臓病
ブラックシードオイルには豊富な脂肪酸が含まれています。
そのため血管の強化、血栓のつまりなどを予防してくれます。
⑥喘息
ブラックシードに含まれている天然化合物チモキノンは動物モデルの喘息に対して、気管支喘息やアレルギー性鼻炎などの治療に用いられる薬のフルチカゾンよりも効果があります。
人を被験者にした別の研究によると、ブラックシードを抽出したものは、喘息に対して効果があることがわかりました。
⑦扁桃咽頭炎
扁桃腺や喉の痛みなどにブラックシードを摂ることで痛みを和らげることが判明しています。
⑧MRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)
世界中の病院や老人ホームでMRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)が猛威をふるいます。
毎年のように院内感染が起こっていますよね。
パキスタンの研究者はブラックシードオイルがMRSAの広がりを遅らせたり、停止することを証明しました。
⑨ピロリ菌
ピロリ菌は胃の粘膜にいる細菌です。主に子供の頃に感染することが多いです。
ピロリ菌は胃もたれ、吐き気、空腹時の痛み、食欲不振などを引き起こします。
ブラックシードオイルは、ピロリ菌を除去してくれる働きがあります。
⑩ダイエット
Journal of Diabetes and Metabolic Disordersはブラックシードオイルが地球上で最も効果的な自然療法のひとつであることを発見しました。
ブラックシードオイルは体重を減らすのに役立つ抗炎症薬で知られており、食欲を抑えたり、血糖値、コレステロール値を抑えます。
⑪抜け毛
ブラックシードオイルは抜け毛を軽減する能力があるとされています。
原因ははっきりとわかっていませんが、ブラックシードオイルには強力な抗酸化作用と抗菌作用があるためだとしています。
⑫その他の効果効能
・アレルギー
・風邪
・下痢、消化不良
・頭痛、片頭痛
・寄生虫
・カンジダ
・にきび
・腰痛、関節炎
・リウマチ
・乾癬
・慢性疲労
・皮膚炎
・前立腺
・腎臓結石
・うつ病
・乾燥肌
・不安、緊張の緩和
参考:7 Proven Black Seed Oil Benefits
:Black Seed – ‘The Remedy For Everything But Death’
ブラックシードの飲み方、使い方
種子の状態で摂取するよりもオイルの方が濃縮されていますので、最も効果的に消費する方法はオイルで摂取することです。
専門家は空腹時、就寝前に1日2回、小さじ1杯飲むことをお勧めしています。
そのまま、飲んでも構わないですし、水やジュースに混ぜて飲んでも構いません。
やけどや乾癬などの皮膚疾患に対してクリームにブラックシードオイルを混ぜて塗ると効果的です。
風邪やインフルエンザが流行る季節に、ブラックシードオイルとニンニクと蜂蜜を混ぜて飲むと免疫が強化されます。
ブラックシードオイルの副作用、注意点
ブラックシードは適量であれば副作用はありません。
しかし過剰摂取の場合は十分な情報がないため副作用は不明です。
まれに胃の不快感、嘔吐、便秘を引き起こす場合があります。
皮膚に塗る場合は、アレルギー性湿疹が出る場合があります。
妊娠中は適量であれば安全のようですが、授乳中についての安全性はわかっていませんので使用を控えた方が良さそうです。
血液の抗凝結薬を使用している方は控えてください。
糖尿病患者は、血糖値を下げてしまうかもしれませんので、数値をよく観察してください。
低血圧の方は、さらに血圧を下げてしまう可能性があります。
不安な方は医師に相談したうえで使用してください。
最後に
これだけの要素を兼ね備えた食品はそう多くはありません。
スーパーフードの中のスーパーフードと言っていいでしょう。
ブラックシードは、独特の香りと癖があるので苦手な方は多いかもしれません。
ブラックシードオイルであれば、飲み物に混ぜたりして手軽に摂取できますので試してみてはどうですか。
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