家族と先祖のつながりから生きやすさを導く日本一の専門家の鈴木たかです。
前回の記事では、「家系には脚本が流れている」というテーマで、同じような出来事や問題がなぜ世代を超えて繰り返されるのか、その背後にある見えないパターンについてお話ししました。
今回は、家系全体をひとつの「システム」として捉える視点をご紹介します。
たとえば…
「なぜ、自分ばかりが苦しさを背負ってしまうのか」
「どうして子どもが同じように悩みを抱えるのか」
「病気やトラブルが偶然とは思えないほど、家族の中で繰り返されるのはなぜか」
これらの問いの奥には、家系システムという構造が存在しています。
今回はその仕組みを、Q&A形式でやさしく紐解いていきます。
あなた自身の人生だけでなく、家族みんなの流れを見直すきっかけになれば幸いです。
Contents
Q6. 家系システムとは何ですか?
A.
家系システムとは、家族やご先祖様との間で、見えない形でつながっているネットワークのようなものです。
そこには、先祖代々にわたる感情、クセ、未完了の想い、価値観、生き方のパターンが組み込まれており、ひとつの脚本として機能しています。
ひとりひとりの行動や感情が、実は家系全体のバランスを取ろうとする動きの中で起こっていることがあります。
家系システム全体のバランスや未解決のテーマが背景にあることが少なくありません。
私たちは、この家系システムの中に流れている脚本通り人と時代を変えて同じことを繰り返しています。
Q7. 家系システムにおけるバランスを取るとは、どういうことですか?
A.
家系システムでは、家族ひとりひとりの感情や行動は、実は個人のものにとどまらず、「家系全体のバランスを保つため」に無意識に選ばれていることがあります。
この「バランス」とは、家系に流れている未完了な過去や未消化な感情を誰かが無意識に引き受けて埋め合わせるということです。
つまり、ある人が抑え込んだ怒りを、別の人が代わりに爆発させたり。
ある人が表現できなかった哀しみを、別の人が不登校や病気という形で背負ったりするのです。
たとえば、
祖母が自分の夢を諦めて家庭に尽くしたなら、孫が自分の夢を叶えると罪悪感を感じてしまう。
父が感情を抑圧していたなら、娘がその感情を代弁するかのように感情的になりすぎる。
これらはすべて、家系のバランスを保つために、自分の人生を使って調整している状態です。
それは愛から始まった行動でもありますが、本人にとっては大きな重荷であり、自分の人生を生きにくくする原因になります。
重要なのは、誰が悪いということではなく、何が未完了、未消化のまま流れてきたのかに光を当てることです。
そうすることで、本当の意味で家系の健全なバランスが戻ってくるのです。
あなたが無意識のバランサーとしてではなく、意識的に選ぶ人生を生き始めるとき、家系もまた新しいステージへと進化していきます。
Q8. 子どもが問題行動を起こすとき、家系システムと関係ある?
A.
はい。
子どもは家族の歪みを敏感に感じ取り、無意識にそのバランスを取ろうとします。
たとえば親の未解決な感情を、行動で代わりに表現していることがあります。
引きこもり、非行、不登校、身体症状、癇癪など。
それらは単なる個人の問題ではなく、「家族全体のバランスが崩れているサイン」として現れているのです。
子どもは、家族システムのバランサーであり、メッセンジャーでもあります。
子どもの行動を通じて、家系全体が向き合うべきテーマが浮上してきます。
それが家系システムの深い仕組みなのです。
Q9. なぜ私個人の問題が、家系と関係あるの?
A.
自分では「私の性格」「私の努力不足」と思っていることでも、実は何代にも渡って繰り返されてきた家系の脚本を引き継いでいることがあります。
たとえば、祖母→母→私へと同じような恋愛パターン、病気、孤独感などが続いている場合、それは家系の中で未完了のテーマがあるサインかもしれません。
家系は、無意識のレベルで「癒されていないものを、誰かが気づいて癒す」ことを求める力を持っていて、その誰かとしてあなたが選ばれていることもあります。
Q10. 自分ひとりの気づきで、家系は変わるのですか?
A.
はい。
家系はシステムで動いているため、誰か一人が気づいて・受け入れて・癒すことにより、過去にも未来にもその波紋は広がります。
たとえ他の家族が気づいていなくても、あなたの内面の変化が見えないレベルで家系全体の空気を変えていくのです。
実際に、セッションを受けた方の事例として、
「特に何もしていないのに、母の態度が柔らかくなった」
「会っていない兄弟から連絡がきた」
「子どもが急に笑顔を見せてくれるようになった」
と話されることは少なくありません。
あなたが変わることで、周りの人も変わっていきます。
他の誰かを変えようとしなくても、あなたの内面が変わることで、過去も未来も、そしてまだ気づいていない家族の心までも、確かに動き出すのです。
次回へ続きます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「なぜ同じことが繰り返されるのか?」
「この問題の奥に、何が隠れているのか?」
そう感じた方は、もしかしたら今が家系の脚本に気づくタイミングかもしれません。
同じ問題を繰り返さないために。
あなたの代で、家系の流れを変えていくために。
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