2025年4月8日。
この日、私は「一般社団法人 結紡(むすび)」を設立しました。
その足で向かったのは、京都市左京区にある九頭竜大社。
本殿を九回、時計回りに巡る「お千度」が有名です。

御礼参りを終えたあと、ふと立ち寄った一軒のラーメン屋の暖簾に目が留まりました。
そこには「麺屋 龍玄」の文字。
九頭竜に続いて、龍。
龍が2回続いたなと心の中で思いました。
そして、その日最後に訪れたのは、真言宗智山派の総本山の智積院。
(私の宗派になります)
名勝庭園の池では、鯉たちが穏やかに泳いでいました。

画像は智積院から
水面を眺めながら心を鎮めていたその瞬間。
一匹の鯉が、信じられないほど高く天へ跳ね上がり、ドバーンと大きな水しぶきを上げました。
畳が濡れるほどの勢い。
「鯉って、こんなに跳べるものなのか…」
ただ呆然と、その一瞬を見つめました。
二日後、大阪天満宮へ。
幾度も訪れた場所で、不意に目に入った一枚の登龍門の案内板。

そこにはこう記されていました。
龍門は中国の黄河上流で鯉などがその下に集まり多くは登り得ないが登れば龍になるという故事に基づいています
境内の灯籠にも、鯉と龍の姿。

その瞬間、智積院の池で見た光景が胸の中で繋がりました。
あの大きな跳躍は、鯉が龍になった瞬間だったのだ、と。
私のセッションは、「家系に流れる目に見えない脚本」を読み解くもの。
それは代々の想いや感情が織りなす大河のような流れです。
多くのご先祖様は、鯉のまま小さな池を泳いで一生を終えているのではないでしょうか。
大河の上流に行き、龍になったご先祖様は、どれくらいいるのでしょう。
おそらく多くはないはずです。
家系に流れている脚本が見えるようになると、今抱えている問題の意味だけでなく、未来に訪れる課題さえ予測できるようになります。
脚本を読み解けたとき、人生はするするとほどけ、生きづらさは、生きやすさへと変わっていきます。
この学びを、日本から世界へ広げたいと。
そう願って、2025年5月、ニューヨークでもセッションを行いました。
池の中の鯉は、限られた世界しか知らない。
しかし、龍になったなら、海を越え、空を越え、世界の果てまでも行くことができます。
あの日の鯉の跳躍は、私自身への示唆だったのかもしれません。
ひとりでは世界を変えられない。だからこそ、一般社団法人を設立し志が同じ仲間と進める必要があります。
この日、鯉は龍になり、私もまた、自らの命をかけて成すべきことを再び胸に刻みました。
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